フリーランスの単価設定・交渉においては、妥当な金額を提示することがまずスタートラインとなります。意図的に高めの単価設定をしたうえで交渉の余地を用意する、という考え方もできます。しかし、あまり法外な設定になってしまうと早々に断られてしまうだけでなく、「あのシステムエンジニアは自分を高く評価しすぎている」といった悪評が立てられてしまう恐れがあります。
一方、単価を低く設定しすぎると収入が低くなるだけでなく、自分のスキルを安く買い叩くことにもなり、先方に、安く雇えるシステムエンジニアというイメージを持たれてしまい、その後の単価交渉に応じてもらいにくくなる問題も生じます。となると、妥当な額で単価設定を行った上で、将来的に単価アップの交渉の余地を残すことが重要になってきます。また併せて、妥当な額とはどれぐらいかという問題も出てきます。
この点に関しては、システムエンジニア全体の相場や、自分のスキルや能力に見合った相場、そして案件の内容に基づいた相場の3点を意識して決めていくことになります。自分のスキルがシステムエンジニア全体の平均と比較して、確実に高いと評価できるなら相場よりも高めになり、まだ経験不足の方はやや低めに設定すると案件を獲得しやすくなります。時給・日給に換算したうえで、実際に生計を立てるための仕事として相応しい額かどうかチェックすることも忘れないようにしましょう。
単価交渉に関しては、これまで重ねてきた実績と、交渉相手となるクライアントとの信頼関係の2つを意識したうえでタイミングを意識して行うとよいでしょう。例えば、大きなプロジェクトに参加して成長した実感を得られた後などが理想的です。